江本正志のページ

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シュレンケルラ

図1

Bamberg (バンベルク)は世界遺産の街として最近人気が高まっていますが、世界遺産に登録されるまではドイツの中でもかなりマイナーな街でした。しかし、そんな頃でも非常に有名な所がありました。それが、ここ Schrenkerla (シュレンケルラ)です。 ビールが好きな人はご存知かも知れませんが、この街には昔から非常にユニークなビールがあります。それが Rauchbier (ラオホビール)です。Rauchbier は他のページでも述べましたが、簡単に言えば燻製ビールです。「ビールを燻製?」と不思議に思うかも知れませんが、そんなへてこりんなビールがこの街で生まれたのです。ドイツにはビール純粋令という法律があります。この法律は、ビールたるもの、麦芽、水、酵母、それにホップ以外は用いてはならないというものです。たったこの 4 つだけで独自の味、そして美味しいビールを醸造するにはかなり難があります。そのため、考え出されたのが「麦芽を燻製してみてはどう?」というものでした。この発想は非常にユニークですが、考えてみれば分からなくもありません。例えば、Schbarzbier (黒ビール)を思い浮かべてみてください。Schbarzbier は「麦芽を焙煎したらどう?」という発想から生まれています。日本では、お茶と言えば緑茶だけではなく、ほうじ茶なんていうものもありますよね?そのような発想によって出来上がったのが、Schbarzbier であり、Rauchbier という訳です。

前置きはこれ位にして、Schrenkerla をご紹介しましょう。「Schrenkerla って何?」と思う人も多いと思いますが、Rauchbier を世界に先駆けて醸造した所がここ Schrenkerla です。写真にあるのは、Schrenkerla の入り口です。Bamberg を訪ねたのは 2 回目ですが、25年程前に訪れた時には、殆ど観光客がいませんでした。ところが、世界遺産に登録されてからと言うもの、休日ともなるととんでもない数の観光客がこの街を訪れます。特に、Schrenkerla の周りは観光客でごった返し、お店に入ることすら出来ないような状態になります。写真は観光客が一瞬いなくなったところで撮影しましたので、想像出来ないでしょうが、とんでもない数の観光客がいますので、突然訪れても店内で座って飲めませんので、注意してください。勿論、平日であれば大丈夫ですが、時間によっては非常に混みますので、昼食や夕食の時間を避けて訪れることをお勧めします。これだけ有名なのに、店内はかなり狭いです。奥行は多少ありますが、幅は写真にある分しかありません。店の前に10人位いますが、みんな店内に入ることが出来ないため、Rauchbier を外で立ち飲みしているのです。


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図2

Schrenkerla は当然のようにガイドブックに紹介されていますが、Bamberg の通りはかなり入り組んでいますので、探そうと思ってもなかなか見つかりません。そのため、このような目印のある所、そして人が山程いる所を探しましょう。丁度 Schrenkerla の前に品数豊富なお土産物屋さんもありますので、沢山の人で賑わっているのです。

 

 


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図3

これが Schrenkerla の看板です。この看板にあるように、創業は 1405 年です。


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図4

ビールはここにある 2種類です。ご存知の方も多いと思いますが、Glasphand はビアグラス代です。飲み終わって、ビアグラスをカウンターに返せばお金を戻してもらえますので、ご安心ください。通常、露店やビール祭では Glasphand を支払わなければなりませんが、レストランでこのようなシステムをとっている所はあまりありません。昔はこのようなシステムを導入していませんでしたが、観光客が増えたために Glasphand 制を導入しました。何故なら、混み過ぎて店内で飲める場所がなく、外で飲む人が増えたからです。外で飲めば、記念にそのままビアグラスを持ち帰ることが出来ますよね?そういう人がいるからGlasphand 制を導入しました。但し、この後の写真にもあるように、ビアグラスは武骨で、単なるグラスですから、あまりお土産になるとは思えませんが・・・。

 


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図5

これがビア樽で、注文するとこの樽からビールを注いでくれます。


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図6

カウンターです。ここでビールを注文します。


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図7

入り口を入るとすぐにテーブル席があります。カウンターのすぐそばです。


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図8

勿論、幾つか部屋がありますので、ここでもビールを飲むことが出来ます。


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図9

これが Schrenkerla の Rauchbier です。色はかなり濃い褐色で、ドイツでは珍しくかなり冷やされた状態になっています。恐らくですが、冷やして味を分かりにくくしているのではないでしょうか?味はビールのページでも述べましたが、かなり癖のある味です。常温ではあまりに臭くて、普通の観光客は飲み干せないからかも知れません。僕は別に嫌いではありませんが、殆どのドイツ人は Rauchbier と言うと顔をしかめます。それ位、きついスモークの味がします。日本にも、例えば富士桜高原ビールで Rauchbier と称して醸造していますが、Schrenkerla の Rauchbier とは全然レベルが違い、日本人でも飲めるようになっています。


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Schrenkerla は1階だけではありません。図10


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図11

Schrenkerla は Bamberg にはなくてはならないものになっていますので、店内にはお土産としてビアグラス等が販売されています。


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図12もし欲しければ、隣にカウンターがありますから、そこで購入しましょう。

 


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図13

トイレは奥にありますから、ご自由にどうぞ! Schrenkerla はこんな所です。ビールが好きな人もあまり好きでない人も、Bamberg 1 の名所ですから、Bamberg を訪れた際には是非立ち寄って、一杯飲んでみてください。 Prost (乾杯)!


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