Syllabus −医学系研究科−
生体防御学特別研究
科目コード: | 8224306 |
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履修コード: | |
講師: | 江本 正志 (エモト マサシ) ・ 佐竹 幸子 (サタケ サチコ) |
単位: | 10単位 |
講義日時: | 通年 集中 |
授業の概要
多くの疾患は免疫機構の破綻により引き起こされると言っても過言ではない。元来,免疫系は外敵(病原微生物)から宿主を防御するために存在していることから,病原微生物に対する感染防御機構を明確にすることは,複雑な免疫機構を考える上で極めて重要である。感染症の発症においては,病原体側の病原因子だけでなく,宿主側の防御因子も重要な発症決定因子となることから,病原体側並びに宿主側の両方向から感染症を考えることが必要である。本研究では,病原体並びに宿主側の両方向から,感染症発症機構並びに宿主生体防御機構を解明し,多くの免疫学的疾患並びに難治性疾患の原因解明に挑む。
(江本教授)
免疫系は大きく自然免疫系と適応免疫系の2つに分けることが出来,前者は適応免疫が動き出すまでの間,即ち感染の極めて初期の段階における防御に重要な役割を演じている。本研究では,感染の初期防衛に関与する細胞(顆粒球,マクロファージ,NK細胞,NKT細胞,腸管上皮間リンパ球等)の生体内における役割を明らかにし,各細胞の重要性を認識すると共に,免疫担当細胞の解析法を習得する。また,本研究では,胸腺非依存性T細胞の生体内における役割についても明らかにし,新たな免疫学的観点から生体防御機構を理解する。
(佐竹准教授)
感染制御の観点から,1)抗菌薬感受性検査データベースの構築・解析・質保証に関する研究,2)感染管理に関する研究(抗菌薬の適正使用促進方法の開発,新たな消毒剤や抗菌薬の開発など),3)耐性遺伝子の解析および迅速検出法に関する研究を指導する。